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ビフィズス菌
「人の体に棲む細菌」
 人間の体内には多くの細菌が棲んでいます。
特に、口から肛門までの消化管の中に集中して棲みつき、
増殖と死滅を繰り返しています。
例えば、口の中で、唾液1mL当り1000万個もの細菌がいますが、
それが胃の中では1000万個以下に減ってしまいます。
これは、胃液の殺菌作用によるものですが、この中で生き残る菌の中に
「ビフィズス菌」、「乳酸菌」、「稈菌」、「ストレプトコッカスの一種」、
などの有用な乳酸菌があります。

「胃液と菌の関係」
 上記の様な胃液の殺菌力は、空腹時に強く、食べ物が入ってくると
胃液の酸度が低下し、胃の中の細菌数も急に増加します。
また、胃液と病気の関係でいうと、
「胃酸過多の人は胃潰瘍になりやすいが、ガンにはなりにくい」
逆に、「胃酸の少ない人は胃ガンが多い」と言われます。
この理由は、まだ解明されていませんが、胃酸の働きが十分でないと、
菌が繁殖し、ニトロソアミンなどの発ガン物質を生成し、
これが胃ガンの原因になるのではないかといわれています。

「腸内の有用菌」
 腸内の有用菌、特に乳酸菌やビフィズス菌の働きは、
非常に重要な物として注目されています。
人間は母親の胎内にいる時は全くの無菌状態にあります。
しかし、いったん胎内から産まれ出ると、まず産道の細菌や、外界のバイ菌の洗礼を受け、
生後1〜2日目では、大腸菌、腸球菌、ウェルシュ菌などが腸内に発生します。
3〜4日目には、ビフィズス菌が現れてそれらの有害菌が減りはじめ、5日目には、
ビフィズス菌が圧倒的に優勢になります。

「ピフィズス菌と母乳」
 最近のお母さんは、母乳ではなく、人工ミルクで育てるという人が増えている様です。
ビフィズス菌は赤ちゃんにとって大変重要な菌ですが、
母乳を飲んでいる赤ちゃんと、人工ミルクを飲んでいる赤ちゃんでは、
腸内の「菌そう(菌の様子)」が明らかに違っている事が分かり、注目されています。
ビフィズス菌の発育には、母乳中に存在する特殊な発育促進因子が関与していると
考えられており、これは「ビフィズス因子」と呼ばれています。

「ビフィズス因子」
 現在、ビフィズス因子と呼ばれる物の中には、
よく知られている物で「オリゴ糖」があります。
この他にも、生体内でビフィズス菌の発育を促進する物質として、
「ラクチュロース(人参抽出物)」などが研究の結果、明らかにされ、
これもビフィズス因子に含まれています。

「老化とビフィズス菌の効用」
 赤ちゃんの腸内では、産後5日目頃にはビフィズス菌が他の有害菌などに比べ
圧倒的に優勢な状態になります。
以後、ビフィズス菌は一定の数を保ち、そのまま成人に至ります。
その間、腸内では有用菌と有害菌のバランスが保たれるわけですが、
これが老齢期に入ると、そのバランスに変化がおこります。
ビフィズス菌が減り、変わって大腸菌やウェルシュ菌といった有害菌が急速に増えはじめます。
このことから、「老化は腸内から始まる」とも言われる分けです。
これらの有害菌は、腸内の食べ物、特にタンパク質や脂肪を腐敗させ、有害物質をつくり出し、
これらの物質が血液に乗って体の各細胞に送られます。
つまり、細胞の栄養代謝に支障をきたす原因になる分けです。
結果、老化を一層促進すると考えられています。

 人間にとって有用な菌がいくつか発見され、
そのたびに脚光を浴びてきました。
「乳酸稈菌」、ヨーグルトに含まれる「ブルガリア菌」、「アシドフィルス菌」などもそうですが、
最近では、ビフィズス菌の重要性が注目されています。
それは、健康な人の腸内を調べると、ビフィズス菌が圧倒的に優勢な状態で棲みついているからです。
 ビフィズス菌の効用について、そのすべてが解明されたわけではありませんが、
現段階では、腸内の環境を良くして、健康の維持・増進、老化防止に有効である事は間違いありません。